温野菜ダイエットは食べるだけでやせるわけではない

野菜には、食物繊維をはじめとしたダイエットに役立つさまざまな栄養が含まれているのが魅力。とくに、温野菜にするとカサが減って食べやすくなります。そして野菜の栄養を効率よく摂ることができます。
しかし、温野菜を食べるだけで体重が減るわけではありません。食事のカロリーを調整したり、ランニングや筋肉トレーニングなどの運動を継続したりと、基本的なダイエット方法と合わせておこなうようにしましょう。継続が一番の鍵です。
温野菜ダイエットの効果

- 便秘対策に役立つ
野菜には「食物繊維」が多く含まれているため、ダイエット中の便秘対策に非常に役立ちます。
食物繊維は「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」のふたつに分類されます。不溶性食物繊維は便の量を増やし、大腸を刺激することで排便をスムーズにする栄養素。特にごぼうや大根などに豊富に含まれています。
また、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は、いずれも腸内細菌のエサとなって腸内環境を整える作用がありお通じに役立ちます。
- 食後血糖値の上昇を抑える
ブロッコリーをはじめとした野菜に豊富な「水溶性食物繊維」には、食後血糖値の急上昇を抑える作用があります。水溶性食物繊維は水に溶けてゼリー状となり、小腸において栄養素の吸収スピードを抑えるのに役立ちます。
水溶性食物繊維が含まれる野菜から食べはじめることで、食後血糖値が上がりにくくなります。ただし、温野菜の定番であるじゃがいもやかぼちゃには糖質が多く含まれるため、食べる順番に注意しましょう。糖質が多い野菜は食べる順番を考える必要があります。
- 満腹感を得られる
水溶性食物繊維は体内でゲル状になり、カサを増すという性質があります。そのため、満腹感の維持に役立ちます。
ブロッコリーやごぼうなど、食物繊維が豊富な野菜は噛みごたえがあります。しっかり噛むことで食事の満足感を得られます。ダイエット中に食事量を調整するときに非常におすすめです。
- むくみ対策に役立つ
ダイエット中にむくみが気になる場合は、かぼちゃやさつまいもなど、カリウムが豊富な野菜を摂りましょう。むくみの原因のひとつが塩分(ナトリウム)の摂り過ぎ。カリウムにはナトリウムの排出を促す作用があるため、むくみ対策に役立ちます。
ただし、カリウムは水に溶ける性質があるため、温野菜を作るときには注意が必要。効率よく摂るには、蒸したり、電子レンジで調理したりするのがおすすめです。
- 身体を温める
冷えやすい方は、身体を温める作用がある野菜を食べるのがかなりおすすめです。ごぼうやれんこんのように地面の下にできる野菜や、かぼちゃやにんじんなどの色が濃い野菜を温野菜に取り入れましょう。
また、生姜に含まれる辛味成分には、血行を促し、身体を温める作用があります。温野菜の隠し味やドレッシングなどとして使うといいでしょう。
温野菜ダイエットのやり方

- 一般的なやり方
温野菜ダイエットは、朝食・昼食・夕食のいずれかを温野菜に置き換えるというやり方が一般的。食べるタイミングに決まりはないため、ライフスタイルに合わせて実践できるのがメリットです。
注意しておきたいのが、すべての食事を温野菜だけで済ますというわけではないこと。温野菜ばかり食べていると、栄養が偏ってしまうためです。バランスよく食べることが理想です。
- おすすめの方法
温野菜を食事代わりにすると栄養バランスが崩れるおそれがあるうえに、食事が単調になって飽きやすくなるのがデメリット。そこで、温野菜を副菜のひとつとして取り入れるのがかなりおすすめです。
食後血糖値の急上昇を抑えるため、温野菜は食事の一番はじめに食べましょう。また、満腹感が得られるように、よく噛んで食べることを意識してくださいね。最低でも30回は噛みましょう。
温野菜ダイエットの注意点

- 栄養バランスが偏らないようにする
温野菜ダイエット中も、主食や主菜と組み合わせて食べるようにして、栄養バランスを整えましょう。
前述した通り、温野菜だけを食べていると栄養バランスが偏ってしまいます。野菜には食物繊維やカリウムなどが多く含まれていますが、必要な栄養をすべてまかなえるわけではありません。たとえば、筋肉の材料となる「たんぱく質」の含有量は微量です。
- ドレッシングのカロリーに気を付ける
調理油を使わずに作れる温野菜は、カロリーが低い料理。しかし、食べるときにドレッシングやマヨネーズをたっぷりかけると、カロリーが高くなってしまうため、注意が必要です。
カロリーが高いドレッシングは、なるべく使わないようにするのが理想的。もしドレッシングを使う場合は、必ず計量スプーンで計りながらかけましょう。少量でも油を摂取することで髪や肌の潤いをキープすることができます。
温野菜ダイエットにおすすめの味付け

ダイエット中に温野菜を食べるなら、味付けは塩こしょうがおすすめ。シンプルな味付けにすることで、余分なカロリーの摂取を抑えられます。
一方、マヨネーズは100gあたり706kcal、フレンチドレッシングは100gあたり406kcalと高カロリー。
使用量が少なくても温野菜のカロリーが上がってしまうため、おすすめできません。温野菜にドレッシングをかけたい場合は、低カロリータイプのものを選ぶか、手作ドレッシングを作るといいでしょう。
温野菜ダイエットは1ヶ月では結果はでない

やせたいからといって、温野菜ばかり食べるような極端なダイエットは避けましょう。ストレスがたまってリバウンドしたり、栄養バランスが崩れて体調不良となるおそれがあります。温野菜ダイエットは、無理のない範囲で気長に続けてくださいね。
温野菜ダイエットをはじめても、1ヶ月といった短期間でダイエットの結果が出るとは言い切れません。体重を減らすには、規則正しい食生活を継続し、こまめに運動をすることが大切です。継続が鍵となります。
温野菜ダイエットにおすすめのレシピ3選
- 1. 無水調理で作る。シンプル温野菜

アルミホイルを敷いた鍋で蒸して作る温野菜です。じっくりと蒸すことで野菜の旨みが凝縮されます。塩こしょうだけでおいしくいただけますよ。ドレッシングや調理油を使わずヘルシーに仕上げるため、ダイエット中におすすめの一品です。
- 2. 生姜がアクセント。キャベツとにんじんの温野菜

キャベツとにんじんを電子レンジで加熱して作る、簡単な温野菜のレシピです。手作りの和風ドレッシングでヘルシーにいただきましょう。すりおろし生姜を加えるため、身体を温める作用が期待できますよ。冷えやすい方にはとてもおすすめです。
- 3. 柚子の香りを楽しむ。カリフラワーのホットサラダ

手作りの柚子ドレッシングでいただく、カリフラワーのホットサラダです。カリフラワーにはカリウムが豊富なので、ダイエット中のむくみが気になる方におすすめのレシピ。柚子の酸味を活かすことで、減塩にもつながるのがうれしいポイントです。柑橘系をプラスするだけで香りも良くなるのでかなりおすすめです。
温野菜ダイエットをはじめてみよう!
食物繊維やカリウムなど、ダイエットに役立つ栄養が摂れる温野菜。加熱することでカサが減るため、生野菜より食べやすいのがメリットです。噛みごたえのある野菜を使うことで、食事の満足感が得やすくなりますよ。
しかし、温野菜だけを食べる極端なダイエットは避けましょう。食事のバランスを意識して、必ず無理のない範囲でおこなうことが大切です。